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執筆者の写真shibata.ent

口呼吸のデメリット & 鼻呼吸のメリット


 「私、すぐにのどが悪くなるんです」

 「自分は扁桃炎をよく起こします」

 多くの患者さんがそう話してくれるのですが、実は、そんな訴えをする患者さんを診察する時に気を付けていることがあるんです。

それは・・・、

「無意識のうちに、普段から”口呼吸”をしてないか?」と疑う、ということ。


 今回は口呼吸のデメリットについてのお話ですが、本題に入る前に違う視点から考えてみましょう。


それはズバリ、鼻呼吸のメリットは? ということ。


◎フィルターの役目

 鼻から吸い込んだウイルス・汚れた空気などは鼻のフィルター機能(空気清浄機的な役割)でクリーンな状態にしてからのどに送られます

◎吸い込んだ空気の温度・湿度管理の役目

 例えば「乾燥した」「冷たい」空気を鼻から吸い込んだ場合、その空気を鼻の中で「加湿して」「温めて」からのどに送ります

◎酸素の摂取効率を高める(特に運動時)

◎脳を冷却して思考能力・記憶定着力を高める

◎睡眠時の気道確保~睡眠の質を高める

◎脳の発達と機能維持の役割(マウスにて実証済:https://www.isct.ac.jp/ja/news/6nh69v4x1xt2)


・・・、ここまで読めばもうおわかりですね?


 では、いよいよ本題に入りましょう。


口呼吸のデメリットは?


デメリット① のど粘膜が乾燥して炎症を起こし易くなり、様々なウイルスを吸入するリスクを高める

デメリット② アレルギーの要素を持つ人が口呼吸をすると気管支喘息発症・悪化のリスクを高める

デメリット③ 口腔内の乾燥から歯垢・虫歯・歯肉炎、さらには口臭の原因になる

デメリット④ 口周りの筋肉の緊張が緩む → 顔の表情筋・皮膚のたるみにつながる

デメリット⑤ 睡眠の質が低下する(いびき・無呼吸を増悪させることも)

デメリット⑥ 集中力・記憶力が低下する


子供のころから口呼吸が継続していると、下顎の発育不全、歯並びが悪くなる、口腔機能の発達不全、学習効率低下などの悪影響まで懸念されるようになってしまいます。


 実は、日常的に口呼吸をしている場合

◎口呼吸がクセになってしまっている場合   もありますが、それよりも

◎普段から鼻の通りが悪いケース(アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎など)    が少なからず存在します。

ただ、本人にとってはその状態が自分にとって普通なので、そもそも「鼻の通りが悪い(もしくは十分でない)」ことに気付いていない場合が多いです。


◎ のどの炎症を起こしやすい人

◎ 起床時にのどが乾燥している人

◎ のどがイガイガする、痒くなることが多い人

◎ 日常的に声をよく使う人

などは要注意です!

極端なことを言えば、「口は<喋る><食べる>」、「<呼吸>は鼻」!、と考えてちょうど良いくらいだと私は考えています。

「ふとした時に口をキチンと閉じて鼻呼吸できているかどうか」、時々チェックしてみて下さいね。

部屋で一人の時に口テープを貼ってチェックしてみるのもおススメです笑


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