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6月23日

気象病・天気痛、ご存じですか?

 「気象病」「天気痛」という言葉を聞いたことがある方、結構いるのではないでしょうか?梅雨の時期を迎えての今、今回はこのお話を。

 

 天候・気候の変化に伴って様々な体調不良を来す状態を「気象病」と総称しますが、その中でも頭痛のような痛みを伴う症状を「天気痛」と呼び、主に気圧変化によって誘発されると言われます。

 耳の奥にある<内耳>と言われる場所には気圧変化を感じるセンサーがありますが、脳に伝えられた圧変化の刺激(負荷)がストレスとなって自律神経の乱れを生じるのです。

耳鼻咽喉科領域で多いのは<めまい><耳閉感(耳に幕が張ったような感覚)><頭痛>などでしょうか。

雨や台風の前後、梅雨時などに悪化するケースが多く、疲労・睡眠不足などが加わると症状はさらに増悪します。

メニエール病(めまい・耳鳴・難聴を主症状とする耳の疾患で、症状を繰り返すのが特徴)の患者さんの症状増悪の原因にもなることが知られており、副鼻腔炎・アレルギー性鼻炎の症状悪化を訴える方もいるんです。最近になってこのような症状が増えてきており、多くの人々を悩ませています。

 それらの症状に合わせて薬(鎮痛薬、抗めまい薬、漢方薬など)を処方することもあるのですが、実はそれよりも重要なことは悪化の原因を減らして上手く症状をコントロールすることなんですね。

とはいえ天候・気候はコントロールできないので、自分自身で対処可能な部分について対策を取る必要があります。

以下に幾つか挙げてみましょう。

・「疲れを解消するために必要な」睡眠時間を確保すること

・肉体的な疲労はもちろん、精神的疲労=ストレスも溜めないこと 

・生活リズムを整える(ある程度決まったリズムを持った生活習慣が大切)

・生活環境を整える(エアコン効き過ぎで身体を冷やさない、など)

・バランス良い食事を意識する

自分なりの疲労回復・ストレス解消目的のルーティンがあると良いですね。10-15分の昼寝タイムを作る、ジムに行く、映画を観る、サウナで整う、(時間を決めて)ゲームを楽しむ、などなど、短い時間でも気軽に・簡単にできることでOKですよ。

雨の季節に限らず、その季節・状況に応じて無理なくできる対応・対処をしながら、健康的な日々を送りたいものですね。

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